髙橋健一法律事務所がネット上の誹謗中傷を解決します

相談・お見積もり
無料

03-4500-9765
朝9時〜夜10時 / 土日祝日も受付中

トレントで開示請求が届いた場合の対応方法!弁護士が解説【2022年】

2022年10月3日

トレントで開示請求
近年、トレントによる開示請求を受けたが方が急増しています。

トレントは、P2P(Peer to Peer)という通信システムを利用して、ユーザー同士のファイル共有を行う転送用プロトコル・ソフトウェアです。

トレントは利用者同士でデータを共有するため、利用するには自分が持っているデータを渡さなければならないという特徴があります。

そのため、欲しいデータがダウンロードできる代わりに、自分が持っているファイルを利用者の誰かが必要とした時には、データが自動的に相手側にアップロードされるというシステムになっているのです。

近年、このトレントによる法的侵害が問題になっており、特に著作権侵害によって、権利者が利用者の開示請求を求めるケースが相次いで見られています。

今回は、トレントを利用した際に、もし相手側から開示請求を受けたらどうすればいいのか、その対応法をご紹介していきます。
「発信者情報開示に係る意見照会書」についてすぐに相談したい方、示談したい方、交渉して欲しい等、開示請求に強い髙橋健一法律事務所にご相談ください。相談無料ですので、お気軽にお問合せください。

この記事を監修しました

弁護士:髙橋 健一

弁護士:髙橋 健一

2009年弁護士登録(東京弁護士会所属)
日々更新されるネットサービスや判例の動向も踏まえ、解決につながる手続の内容やスケジュールを分かりやすくお伝えします。ネット誹謗中傷はお任せください。

あなたの悩み、最短1日で解決いたします

お急ぎの方は、まずはお電話ください。

相談・お見積もり
無料

朝9時〜夜10時 / 土日祝日も受付中
コンテンツ

発信者情報開示請求とは?

発信者情報開示請求
発信者情報開示請求とは、ネット上で権利侵害が見られた場合に、被害者がコンテンツや通信サービスを提供しているプロバイダに対して、発信者のIPアドレスや契約者の住所・氏名といった情報の開示を求める手続きとなります。

なお、これらの開示請求は、必ずしも裁判を起こさなければならないというわけではありません。

プロバイダ側に任意で発信者情報開示を求めることも可能です。

しかしながら、任意による開示請求に相手側が応じるケースはあまりないため、裁判を起こさなければ発信者の情報を開示されることは難しいと思ったほうが良いでしょう。

また、裁判を起こせば、必ず発信者情報が開示されるというわけではありません。

開示請求が認められるのは、あくまでも権利侵害が認められた場合となります。

発信者情報の開示の流れは、まずコンテンツプロバイダ側に発信者のIPアドレスの開示請求を行います。

発信者情報開示請求は、任意で開示請求を行うことも可能ですが、通常は裁判を起こして開示請求を行うケースが多いとされています。

そのため、権利侵害をおこなった発信者の特定に至るまでに、コンテンツプロバイダと接続プロバイダ側への開示請求が必要であり、最低2回以上の裁判を行わなければならないのです。

しかしながら、SNSの普及によりネットの誹謗中傷が社会的な問題として取り上げられるようになったことをふまえ、プロバイダ責任制限法が見直されるようになり、2022年の10月からは新たに「改正プロバイダ責任制限法」が施行されました。

10月からのプロバイダ責任制限法 改正

プロバイダ責任制限法が改正
プロバイダ側に開示請求する場合は、プロバイダ責任制限法に則ったルールで開示手続きが行われます。

しかし、従来のプロバイダ責任制限法では、Twitterなどのログイン型のSNSには対応しきれない部分がある他、ネットによる誹謗中傷などの被害が増えてきた背景も踏まえて、プロバイダ責任制限法が見直されることとなりました。

そして、2022年10月から新たに施行される「改正プロバイダ責任制限法」からは、権利侵害を受けた被害者にとって、より円滑な対応と被害救済が可能となったのです。

具体的にどの部分が変わったのか、みていきましょう。

変更点① 開示請求できる範囲が広くなった

ログイン型のSNSによっては、ログイン時のIPアドレスは保有しているものの、投稿時のIPアドレスまでは保有していない所があります。

またログイン時の情報においても、発信者情報には該当しないとされていたため、必ず開示できるとは限りませんでした。

しかし、今回の「改正プロバイダ責任制限法」では、SNSなどのログイン型コンテンツの提供者に対して、「特定発信者情報」としてログイン情報等の開示を求めることが可能となり、従来よりもログイン型SNSへの開示請求が容易となりました。

変更点② 新たな裁判手続きが創設され、対応がスムーズになる

加害者を特定するまでには、コンテンツプロバイダ側にIPアドレスなどのアクセス情報の開示を求めた後で、接続プロバイダ側に発信者情報の開示を求めるというプロセスがあり、最低2回以上の裁判手続が必要とされていました。

しかし、10月から施行される「改正プロバイダ責任制限法」では「発信者情報開示命令に関する裁判手続」を行うことによって、プロバイダ側が保存しているアクセスログの消去禁止命令を含めた、簡易的な開示請求手続きが可能となったのです。
 

なぜトレントを利用すると発信者情報開示請求を受けることがあるのか

発信者情報開示請求
トレントを利用すると知らないうちに権利を侵害し、発信者情報の開示請求を受けることがあります。

漫画やアニメ、動画といったコンテンツには著作権が存在します。

著作権とは創作と同時に発生する権利で、著作者の利益を守るためにあります。

この著作権に関するルールは「著作権法」によって定められています。

その中で、著作権法23条「公衆送信権」では、著作権者以外の公衆送信行為が規制されているため、もし他の人の作品をネットなどに無断でアップロードした場合、これらの著作権法を侵害することになるのです。

(公衆送信権等)
第23条 著作者は、その著作物について、公衆送信(自動公衆送信の場合にあつては、送信可能化を含む。)を行う権利を専有する。2 著作者は、公衆送信されるその著作物を受信装置を用いて公に伝達する権利を専有する。引用:法令リード

さらに、著作者には「送信可能化権」があり、自身の作品をサーバーにアップロードして、自動的に公衆に送信できる権利をもっています。

このように、動画やアニメなどの著作物は著作権法によって守られているため、たとえアップロードしたデータへのアクセスが全くなかったとしても、トレントに他人の著作物を無断にアップロードしてしまえば「権利侵害」にあたるため、発信者の情報開示を受けることになるのです。

トレントの仕様上、一度ダウンロードすれば、自身のデータも自動的にアップロードされるため、トレントは特に注意が必要なのです。

そもそもトレントなどのファイル共有ソフトを利用することは違法なのか

結論から言いますと、データ共有ソフトを利用すること自体は違法ではありません。

しかし、やり取りするデータの内容では、著作権に触れる違法なファイルを取り扱っていたりするケースがあります。

また、たとえ著作権に触れない合法なデータをダウンロードしていても、合法的に見えるデータの中に「児童ポルノ動画」「非合法で複製された映画」といったデータが含まれている可能性もあるため、ダウンロードするデータにも注意が必要なのです。

<ポイント>
著作権法による保護は期限があり、日本ではかつて作者の死後50年の保護期間が設けられていました。2018年からは著作権法が改正されたため、死後70年の保護期間に延長されましたが、この保護期間を過ぎた著作物の場合、すでに権利は失効しているので、一見すればデータのやり取りをしたとしても非合法には当たらないと思われます。しかし、音楽などの著作物では、著作隣接権によって権利侵害となる場合もあるので、著作権が切れているからといって安易にデータをアップロードするのは危険といえるでしょう。

著作隣接権
著作物の公衆への伝達に重要な役割を果たしている者(実演家,レコード製作者,放送事業者及び有線放送事業者)に与えられる権利
引用:文化庁

トレントを利用し発信者情報開示請求を受けるまでの流れ

発信者情報開示請求
トレントで権利侵害をした人物を特定するには、発信者情報の開示請求を行わなければなりません。特定するまでの流れは以下のようになります。

①違法アップロードを発見

発信者情報の開示請求を行うにはまず、どのデータが権利侵害されているのか、違法アップロードされているデータはどこにあるのかを見つけなければなりません。

よくあるのが「自分の著作物が不法にアップロードされているかもしれない」「把握できていないので違法アップロードされているものを全て調べてほしい」といったケースです。

法律事務所に、違法アップロード者の開示請求を依頼する際には「どのサイトで権利侵害が行われたのか」という点を、依頼者自らが把握している必要があります。

そのため、本人でさえどのサイトが権利侵害しているのかもわからず、「噂でうちの作品がネットに流れているらしいので調べてほしい」といった依頼は難しいため、まず弁護士へ依頼する際には、必ずどのサイトに違法性があったのかを、予め調べておきましょう。

②アップロード者のIPアドレスやタイムスタンプの開示請求を依頼する

違法アップロードを発見したら、アップロード者のIPアドレスやタイムスタンプの開示請求を行います。

アップロード者のIPアドレスやタイムスタンプといったアクセスログは、コンテンツプロバイダ側に保存されています。

③IPアドレスが開示される

トレントでは、発信者の情報の開示に「P2PFINDER」という監視システムによって、違法なデータがアップロードされた場合でも、相手のIPアドレスを特定することが可能です。

なお、株式会社クロスワープによって提供されているこの「P2P FINDER」は、信頼性のあるシステムとしてプロバイダ責任制限法ガイドライン等検討協議会でも認められています。
引用:テレコムサービス協会

しかし、IPアドレスのみでは発信者が誰であるかといった情報はわかりませんので、特定したIPアドレスを元に、次は接続プロバイダ側に対して開示請求を行います。

④開示されたIPアドレスからプロバイダを特定し、住所や氏名の開示請求を要請する

IPアドレスが開示されれば、次に接続プロバイダを特定していきます。

接続プロバイダは、ネットにつなぐために必要な接続サービスを提供する事業者で、NTTやKDDIなどがあります。

IPアドレスから事業者を特定するには「Whois」といったドメインサーチを使うことで、契約された接続プロバイダを知ることができます。

⑤住所や氏名が開示される

接続プロバイダを特定できれば、今度は接続プロバイダに対して開示請求を行います。

発信者情報の開示請求は任意でも可能ですが、任意で応じるケースは少ないため、もしプロバイダ側が任意の開示請求に応じなかった場合は、裁判を起こすことになります。

裁判によって開示請求が認められれば、接続事業者側が契約者の住所や氏名を開示し、発信者の特定ができるようになるのです。

トレントを利用した際に発信者情報の開示請求を受けたらどうしたらよい?

発信者情報開示請求
では、もしトレント利用して発信者情報の開示請求を受け、手元に「発信者情報開示に係る意見照会書」が届いたらどのようにすればよいのでしょうか。3つの方法を紹介していきましょう。

「発信者情報開示に係る意見照会書」を拒否する

トレントによって開示請求を受けた場合、発信者情報開示するために「意見照会書」が発信者の元に届きます。

この意見照会書はあくまで任意であるため、もし違法ダウンロードやアップロードに心当たりがなければこれらを拒否することもできます。

また任意なので、たとえ意見照会書に同意しなかったとしても、特に罰則などのペナルティを受けることはありません。

なお、この意見照会書については、書類の到着から一般的には二週間以内に返信しなければなりません。

開示請求を拒否する場合は、記載されている「発信者情報開示に同意しません」の部分に丸を付けたうえで、理由の部分に開示請求を拒否する理由を記載し、証拠を添付しましょう。

もし意見照会書の返答の仕方がわからなかったり、開示を受けるべき正当な理由がないことをしっかりと証明したい場合は、法的な専門知識を持つ弁護士に相談するといいでしょう。

示談金の交渉をする

もしトレントによって権利侵害をしてしまった覚えがある場合は、素直に被害者と示談交渉を進めた方がいいでしょう。

もちろん加害者側に非はありますが、自分のやったことを反省し相手と示談をすることで、穏便に解決へと導くことができます。

実は示談をすることで、被害者側にとってもメリットがあります。

予めこちら側から示談を申し込めば、被害者側もその後にかかる損害賠償請求の裁判費用や労力が少しでも軽減することができるからです。

示談交渉には、弁護士の助力が必要不可欠ですので、もし発信者情報開示請求で示談を行う場合は、早めに弁護士に相談しましょう。

トレントによって開示請求が届いたらすぐに弁護士に相談する

もしトレントによって「発信者情報開示に係る意見照会書」が届いた場合、まず先に弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士に予め相談することで、任意での開示請求を断る場合でも、回答書の記載内容や証拠の添付について的確なアドバイスをもらうことができます。

また相手側と示談交渉を行う上でも、提示された示談金の額が妥当かについても意見を求めることができます。

前述のとおり回答には期限があるため、開示請求が届いたらなるべく早めに法律に詳しい弁護士に相談しましょう。

<ポイント>
「後ろめたいことがあるから意見照会書は返答しない」と放置しておくことは一番危険な行為です。放置したからといって、開示請求から逃れることはできませんので、まずは弁護士に頼んで示談をすべきか拒否するべきかの意見を求めた方がいいでしょう。

 

トレントで発信者情報開示請求を受けた事例

事例
次にトレントで発信者情報の開示請求を受けた事例を紹介します。

①トレントでアダルト動画をダウンロードした事例

株式会社ケイ・エム(KM)プロデュースのアダルトビデオをトレントでダウンロードしたことによって、その利用者がケイ・エムプロデュース側に発信者情報の開示請求を受けた事例があります。

また、このほかにも株式会社WILLや株式会社ExStudioなどといった、アダルト系ビデオを取り扱う企業から発信者情報の開示を求められるケースが相次いで報告されています。

②トレントで漫画をアップロードした事例

ビットレントにて、漫画「勇者のクズ」を無断に配信したとして、接続プロバイダのKDDI側に発信者情報の開示が求められた事例があります。

この判決では、著作権(公衆送信権)が侵害されたとして、発信者情報の開示請求が認められる結果となりました。

③違法アップロードしたために送致された事例

大手出版社が携わる漫画を、BitTorrentに違法アップロードした長崎県の男性が、著作権法違反(公衆送信権侵害)の疑いで地検に送致された事例もあります。

この事例によって、出版社側は「今後悪質な著作権侵害がみられた場合は、民事提訴や刑事告訴など、法的な責任追及を積極的に求めていく」とのことでした。

示談金の受け取りを拒否された場合はどうすればいい?

法的措置
もし被害者から示談金の受け取りを拒否されたら、どのようにすればよいのでしょうか。

示談を行ったとしても、全ての被害者が示談に応じるとは限りません。

しかし、たとえ示談交渉が出来なかったとしても、供託によって相手側に示談金を渡すことは可能です。

特に刑事事件の場合であれば「本人が反省している」と評価され、不起訴が得られる可能性も高くなります。

そのため、もし示談金の受け取りを拒否された場合は、弁護士と相談し「供託」という方法も検討したほうがいいでしょう。

トレントによっての著作権侵害の賠償額はどれくらい?

著作権侵害の賠償金額は、著作権法によって算定方法が定められています。(著作権法第114条)

トレントの場合は「ダウンロード回数×販売利益」という算定方法で、おおよその賠償額が算定されます。

そのため、呪術廻戦といった人気の漫画であれば、ダウンロード回数もおのずと多くなるため、賠償金額も高くなることが予想されます。

これらの算定方法は状況によっても異なるケースがあるため、詳しい賠償額については弁護士に相談しましょう。

トレントを利用し発信者情報の開示請求を受けた場合は弁護士に相談しよう

弁護士に相談
本記事では、トレントで発信者情報の開示請求を受け、「発信者情報開示に係る意見照会書」が届いた場合の対応方法についてご紹介しました。

トレント自体に違法性はありませんが、もし発信者情報の開示請求によって意見照会書が届いた場合は、まず法律に詳しい弁護士に相談しましょう。

その後の示談や開示請求を拒否する方法についても、的確なアドバイスがもらえます。

髙橋健一法律事務所では、ネットの権利侵害問題に関するご相談やお見積りを承っております。

メールやラインでの相談も承っておりますので、ネットに関する問題でお困りの場合は、お早めにご相談くださいませ。
手元の「発信者情報開示に係る意見照会書」についてすぐに相談したい方、示談したい方、交渉して欲しい等、開示請求に強い髙橋健一法律事務所にご相談ください。相談無料ですので、お気軽にお問合せください。

この記事を監修しました

弁護士:髙橋 健一

弁護士:髙橋 健一

2009年弁護士登録(東京弁護士会所属)
日々更新されるネットサービスや判例の動向も踏まえ、解決につながる手続の内容やスケジュールを分かりやすくお伝えします。ネット誹謗中傷はお任せください。

あなたの悩み、最短1日で解決いたします

お急ぎの方は、まずはお電話ください。

相談・お見積もり
無料

朝9時〜夜10時 / 土日祝日も受付中

ネット上の誹謗中傷、1日でも早く削除したいなど、困ったことがあれば、被害が大きくなる前にまずはご相談ください。

相談・お見積もり
無料

Tel:03-4500-9765
03-4500-9765
朝9時〜夜10時 / 土日祝日も受付中